DRSでもっとF1 面白くできないか

はじめに

ここ最近のF1について思うことがあり、ブログを書こうと思った。

具体的にはDRSと呼ばれる、仕組みとルールについて。

一部F1への偏見も一部混じるが1個人の感想なので、間違って見てしまった人は多めに見て欲しい。

DRS Drag Reduction System

DRS(Drag Reduction System) とは、FIA Formula One Championship で採用されている、「可変式リアウィング」機構を用いた空気抵抗を低減させ、加速のアシストをするものである。

F1の車のリアウィング(後ろのタイヤ付近の羽根)は斜めに寝せて、空気抵抗を意図的に生むように設置されている。これは走っている最中は空気を受けて、地面に押し付けられる力が働くようにするためであり、地面に車体が押し付けられている方がより早く曲がることができる。

空気抵抗が大きくなる一方、強力なエンジン(今では電気も使うのでパワーユニットと呼ばれているが)を積んで、時速300キロ以上の速度まで直線では到達する。

ただ、直線での速度を効率的に得るには、空気抵抗を減らす工夫が必要で、そのためにリアウィングを地面とは並行にして、空気抵抗を減らすことを考えた、それがDRSとなる。

現在のF1では追い抜きを頻繁に行い、激しい競争をしているレースが求められている、と考え、前の車より1秒以内で直線直前のコーナー(曲がり角)を抜けた後方の車は DRS を利用し、速度のゲインを得ることができる。

詳細は Wikipedia でも FIAの公式でもメディア等で正しい情報があるのではここではこの程度にしておく。

ここ最近のレース展開

なぜこのような記事を書いたかと言うと、ここ最近のレース展開について、「やや退屈」と感じる点があったからである。

日本人ドライバーの角田裕樹選手をはじめ、中団チームと呼ばれるチームがしのぎを削りレースをしているのが一つの魅力と言いつつ、上位・中団といった区別が生じており、誰しもがトップを目指しているチャンピオンシップの構図からは離れているのが個人的には悲しいところ。

兄弟チームの下剋上、バックマーカーが追いつき、レースのどんでん返し、ドライバー同士が肉薄したレースをしているところが見たいと思ってしまう。

なら NASCAR/INDY を見ろと言う人もいるだろうが、おそらく INDY はこの辺りを調整し、ガチンコのレースであっても面白いのだろう。

そういった調整をF1も考えてもいいのだろうと思った。

幸いなことに、アメリカのリバティメディアが参入後、アメリカでの視聴者数が増え、人気を博したと言われているが、レース展開にはいまだに不満が起こりそうだと言うのは事実。

「スポーツ」を見ていて、毎試合「26-0」の野球を見るのは苦しいだろう、それと同じだ。

改善案

今のままでは変化が少ない

バジェットギャップといった予算制限で、上位陣のペースを遅らせる努力をしているが、正直シミュレーションの精度が上がったり、風洞使わない開発の精度の改善があり、大きなルール変更を除いては変化がないだろう。

現に、DRS は 先ほど書いた通り、前の車両から1 sec 以内に入っている場合のみ利用可能となる。

実際、レースペースが早い中団チームは上位チームからはレース終盤になると数十秒から1周程度話されていることもあり、セーフティーカーやアクシデント、天候変化等が起こらない限り、退屈な時間になったり、そもそも中継にすら映らなかったりする。こういう差を少なくすることが大切だろう。

DRS の利用頻度を上げる

例えば、「DRS」、これの利用頻度をあげてみてはどうだろうか?

今は前の車両から 1sec といった条件だが、これに加え、2位以下の車両は3sec 以上離れた場合も使うことができる、とした場合、先行逃げ切りの戦略を立てるチームにとっては苦しいレース展開を強いられるのではないだろうか?

中団チームもトップスピード面でチャンレンジでき、ファステストラップへのチャレンジできるし、レースタイム全体の縮小にもつなげられるだろう。

ピットインの頻度を上げる

DRS を使うことで、速度が乗った状態でのコーナリングが求められるようになる。

その際ブレーキングがハードになり、タイヤへの負荷が増え、ピットインの頻度が上がる可能性もある。

一般の人からしたら、「タイヤは長持ちして欲しい」「よく曲がって欲しい」「うるさくない方がいい」と言われルはずだが、レースのタイヤは「よく、グリップが落ちて欲しい」「頻繁にピットに入って欲しい」が聴衆の願いだろう。

ピット前後で順位が入れ替わり、レース展開がわからなくなる方が見ている方がハラハラできる。

安全性に関して

DRS に関しては「危険」も伴うため、ルール上、利用できる期間が決まっている。

これは高速での走行中、空気抵抗が著しく変化するため、車両のバランスが変わるんじゃないかなどの懸念がある。

命第一のレースなので、この点は検証の上で、ルール改正はしていただきたい。