概要
データ・ドリブン・マーケィングをやろう、やるべきだ、経営にも取り入れるべきだと言われ始めて早数年。
AIとかの普及を支援するがごとく日常に溢れるデータは指数関数的に増えており、その活用が難しいのも事実である。
自社のマーケティングがうまくいくかいかないかは市場分析・データから読み取るのも大切であろう。
なぜ難しいのか
企業リソースが少ない中でジャッジを進めていかない。
その中で、以下の課題があある:
- 短期的な売り上げ指標に直結する、ブランディングにや認知率向上に直結しない
- データ量が増え続けているため、整理に時間がとられる
ただ、データ上の傾向を読めれば、効果測定手法をしっているマーケターが増えつつあり、徐々に活躍のフィールドを広げている。
ベストバイ社・ウォルマート社の例
米国最大手のウォルマートと大手家電量販店ベストバイ、ベストバイ側の生存戦略(売り上げ向上戦略)についての記述。
ペルソナ設定から、対象になった人物像へのインフルエンスを最大限に利用した売り上げ向上施策を実施。
対象店での売り上げ向上が観測できた。
グロースハックやら、顧客理解・UXは大事ね
マーケティング格差
経済系データサイエンティストからすると、必要な情報がとってすらいない会社が多かった。
- ROMI(キャンペーンのマーティング投資収益率)
- NPV(Net Present Value): 正味現在価値
- CLTV(Customer Lifetime Value): 顧客生涯価値
- ビジネスケースと呼ばれる稟議のため財務計画の未作成
- キャンペーンの選別、評価、優先順位に関するプロセスが整っていない、ルールがない
- 予実の評価をしない
- 一元管理したデータベースがない
- EDW(Enterprise Data Ware House)を未使用
- データの再利用をしない(キャンペーンの実施可否の判断のためなどに)
- インフラが整っていないが故、データの管理、自動化ができない
世の中の2割くらいの企業しか、当時はこういった指標・インフラの整理ができておらず、格差があった。
また企業内での意識も異なり、NPV, CLTVといった指標についてメンバーも含めて理解ができていない状況が一般だった。
マーケティング指標
重要な非財務指標
財務指標
ウェブ・メディア系重要指標
予算の掛け方
上位25%の企業と下位25%の企業ではお金の掛け方が異なっており、データ・ドリブン・マーケティングを推進できる企業であればあるほど、インフラやIT整備を推進する傾向である。
また、需要喚起を軸としたマーケティングというよりは、自社の認知向上とブランディング、顧客とのロイヤリティ・エンゲージメントにコストを投下できている。
データ・ドリブン・マーケティングのための流れ
データ・ドリブン・マーケティングを実施する前の準備として、自社の状況把握をし、自社の戦略目標を整理する。
自社の戦略目標を知った上で、対象となる顧客・ペルソナの整理をし、販売戦略やキャンペーンを検討、成果のトラッキングを行なっていく流れとなる。